高齢者から金品をもらったら

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高齢者から金品をもらったら,礼状を書いておこう

・・・相続人から「返せ」と言われないように・・・

 あるおばあちゃんがいた。おばあちゃんの親戚は,甥・姪しかおらず,甥・姪たちは,生前,おばあちゃんに近づこうとしなかった。おばあちゃんは,寂しいので,少し年下の女友達複数を作り,旅行に行ったり,互いの家に泊まりに行ったり仲良くしていた。愛嬌のあるおばあちゃんは女友達たちに好かれ,友達としては濃いつながりとなっていた。

 おばあちゃんはお金持ちだったので,女友達の分まで旅行の費用を出したり,金品を友達に送ったり,友達の夫が病気になって友達の家庭の生活費が大変になると,生活費を援助したりしていた。生活費の援助をするようになる前から,一緒に楽しく過ごして,お互いに信頼関係ができていたし,女友達たちはときどきおばあちゃんの身の回りの世話もしていたから,おばあちゃんが友達に生活費の援助をすることは,よく話を聞けば聞くほどごく自然な成り行きに思えた。

 元気だったおばあちゃんも歳には勝てず,かなりの高齢でなくなったのであるが,亡くなるまで元気で頭もしっかりしていた。

 おばあちゃんの死後,甥・姪のうち,おばあちゃんと女友達たちの関係を理解しない一人が現れて,おばあちゃんのお金を返せ,と言ってきた。女友達は,おばあちゃんの好意でもらったものだ,と説明したが,甥・姪の一人は女友達たちがおばあちゃんを騙して,金品を拠出させたと頑なに疑い,不当利得返還請求をし,贈与の証拠を要求した。

・・・

実は,

おばあちゃんの生前に,おばあちゃんと友達は弁護士の法律相談に行っていた。この時の様子は,以下の通りであった。

おばあちゃんたち「先生,私たちの信頼関係は厚く,証拠など必要ありません」

きりぎりす先生「そうですね。楽しくやるのが一番,証拠など作っていたら仲が悪くなってしまいます」

あり先生「仲が良いのであれば,その友達のために証拠を作っておいて,将来,あなたの親族から友達を守ってあげることを考えるべきでしょう,また,そういう話ができて始めて本当の仲良しですよ」

とはいえ,仲の良いものどうし,なかなか証拠が作れるものではなかった。

・・・

そして,結局,訴訟が起きたのである。おばあちゃん,あの世から,さぞや訴訟の行方が気になったに違いない。

そこで!

しっかりした証拠を作れないのであれば,せめて,お礼状など感謝の気持ちを形で残しておきましょう。

もちろん,手元にコピーなどで保管して。先方が,礼状を捨てないように,工夫すれば万全。礼状でなくてもお返しをしてもよい。

礼状は貸し借りではなく,贈与だという証拠になる。

おばあちゃんの荷物から大切に保管されたいくつかの礼状やお返しが出てきたら,いくら疑い深い人でも,贈与があったことを認めるだろう・・・。

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